北欧神話によると世界は9つ存在し、その世界を1本の大樹(トネリコ)が貫いているそうです。
その大樹こそ、世界樹と呼ばれるユグドラシルです。
世界樹は様々なモチーフとして取り上げられているのでご存じの方も多いでしょう。
ちなみに筆者が即連想するのはアニメ『新世紀・エヴァンゲリオン』のオープニングに登場するあの赤い絵です。
世界の中心に立つ巨大樹
何もなかったところから始まった北欧神話。
しかし、その中心には1本の巨大樹ユグドラシルがありました。
ユグドラシルの根は3つに分かれていて、極寒の国ニヴルヘイム、灼熱の国ムスペルヘイム、神々の国アースガルドに伸び、それぞれにある3つの泉に張っていると言われています。
ムスペルヘイムは世界の南方に位置し、ニヴルヘイムは最も北に位置する国で、2つの国の地下には、死者の国ニヴルヘル(ヘル)があるそうです。
神々の国アースガルドは海に浮かぶ大地の中央にあり、巨人族の侵入を防ぐための非常に強固な城壁に守られています。
またアースガルドの他に、ミッドガルドとヨトゥンヘイムという国があり、今まで紹介したように、人間はミッドガルドに住み、巨人はヨトゥンヘイムに住んでいると言われています。
「ここまでで6つの国しかないじゃないか、9つあると言ったのに」と疑問を感じた方もいらっしゃるでしょう。
実はヴァナヘイム、アールヴヘイム、スヴァルトアールヴヘイムという3国が存在しているとされているのですが、どこにあるかは不明なのです。
アースガルド、ニヴルヘイム、ムスペルヘイム、ミッドガルド、ヨトゥンヘイム、ヴァナヘイム、アールヴヘイム、スヴァルトアールヴヘイムの8国に死者の国ヘルを加えて9国になります。
この9つの国をユグドラシルが支えているのです。
北欧神話の世界観~世界樹ユグドラシルと9つの国~ まとめ
ラグナログで世界は滅び、同時にユグドラシルは倒れました。
世界樹は自分が生きた世界と共に死んだのです。
神々や人間がユグドラシル最期の姿を見たとは考えられません。
神々や巨人、人間、小人達の姿を見守ってきた世界樹は誰にも看取られることなく、世界が消えていったのかも知れません。
つくづく北欧神話って非情な話だと思わずにはいられません。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
マイベスト漫画は何と言っても山岸凉子の『日出処の天子』連載初回に心臓わしづかみにされました。
「なんでなんで聖徳太子が、1万円札が、こんな妖しい美少年に!?」などと興奮しつつ毎月雑誌を購入して読みふけりました。
(当時の万札は聖徳太子だったのですよ、念のため)
もともと歴史が好きだったので、興味は日本史からシルクロード、三国志、ヨーロッパ、世界史へと展開。 その流れでギリシャ神話にもドはまりして、本やら漫画を集めたり…それが今に役立ってるのかな?と思ってます。
現在、欠かさず読んでいるのが『龍帥の翼』。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』は有名ですが、劉邦の軍師となった張良が主役の漫画です。 頭が切れるのに、病弱で美形という少女漫画のようなキャラですが、史実ですからね。
マニアックな人間ですが、これからもよろしくお願いします。