草なぎ剛、竹内結子主演で大ヒットした『黄泉がえり』という映画をご存じですか?
死んだはずの人間達が限られた時間だけ生き返ってくるという切なくも哀しいドラマだったと記憶しています。
すみません、記事の受け売りです。
筆者実際には観てません(汗)
読みが同じですから【黄泉がえり】は【蘇り】につながりますね。
15年近く前の映画ですが、ロングランを重ね主役二人の評判も上がり、柴咲コウことRUIの歌う主題歌も大ヒットしましたね。
彼女の歌手としての力量も注目されるきっかけになった名作ではないでしょうか。
主題歌『月の雫』のPVを見て、その完成度と叙情性、何よりも歌詞の美しさに感動しました。
調べてびっくりしたのですが、原作者は熊本在住の梶尾真治氏で「超常現象が発生し、その影響のせいなのか、亡くなった人々が復活する」という前提でした。
超常現象の中には当然地震も含まれていますから、2016年の熊本大地震を予知したのでは? と言われてもいるようです。
梶尾氏はこの地震をきっかけに『黄泉がえり』の続編を執筆中だとか。
黄泉って?
『黄泉』は通常あの世とか天国と同一視されています。
ここでは、改めて『黄泉(よみ、こうせん)』について考えてみたいと思います。
黄泉という単語は、日本古来からあった大和言葉「ヨミ」に漢語の「黄泉」をあてたものです。
漢語で「黄泉」とは「地下の泉」という意味で、それが発展して「地下の世界=死後の世界」となったようです。
『古事記』では【黄泉比良坂(よもつひらさか)】が黄泉の入口とされています。
亡き妻を帰してもらおうと地下の世界に行ったが、振り返ってしまったため帰してもらえなかったというイザナギ、イザナミの逸話にも登場します。
ギリシャ神話では、オルフェウスと妻エウリュディケのそっくりのエピソードがありますね。
また「根の国」というものがあったということで、これも地下の世界=黄泉と同一視されることもあるようです。
『日本書紀』には根の国というのが登場しますが、ここでの黄泉との関係は不明です。
昔も今も日本人は【死後の世界】というものに関心が強いようで、あちこちに黄泉への入口と呼ばれるものが存在します。
出雲大社のある島根県には黄泉比良坂という場所がありますし、京都の六道珍皇寺にある六道の辻はあの世への入口と言われていますので、黄泉への入口ではないかと思われます。
バビル2世
ここでいきなりアニメの話に飛びます(笑)
昭和40年代に放映された横山光輝原作の『バビル2世』かなり古いアニメですが、懐かしのアニメ特番などで知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
主演声優は当時ヒーローならこの人!と言われた神谷明です。
5千年前地球に不時着した宇宙人バビル。
地球人を操り、巨大な塔を作らせて救助信号を送ろうとしたが、地球人のミスで塔は壊れてしまった(ここら辺はバベルの塔未完成を踏んでいるようですね)仕方ないのでバビルは地球人の間に交じり、いつの日か宇宙へ還る日を期待して自分と同じ超能力を持つ子孫の登場に望みを託した…
その望みどおり、すぐれた超能力を備えた少年が現代に登場する。
その主人公浩一はバビル2世となり、戦うのが同じくバビルの子孫であるヨミなのです。
元々は同一の血族が戦うことになるというのはアニメではよくあることですが、バビル2世となった浩一は結構強い!
バビル1世が作ったコンピュータ制御されたバビルの塔から、部下達に指令を出し、ヨミと戦います。
が、あまりにも無敵すぎて一人でも充分戦える浩一は、仲間と共に戦うヨミよりずっと悪役っぽい。
普通はヒーローが「仲間と共に戦う」のが常道ですからね。
「ヨミよりバビル2世の方が悪役じゃないか」なんて言われてる始末です(笑)
正義(?)の主人公の敵役はあの世を意味するヨミ。
戦って負ければヨミの勝ち=浩一が死ぬという意味があるのでしょうね。
脱線しますが、『バビル2世』で一番有名なのは主題歌かもしれませんね。
すーなの あらしに つつまーれた バビルのとおーに住んでいるー
ちょーおーのーりょく しょーねん バビルにーせいー♪
歌っているのはこれまたアニメソングの帝王水木一郎です。
ちなみにバビル2世には【三つのしもべ】がいましたが、名前はロプロス、ポセイドン、ロデムです。
それぞれ得意技があり、ロプロスは怪鳥なので空を制し、ポセイドンは海、ロデムは変身能力を持ち、人間に変身して浩一のフォローをしていました。
黄泉~イザナギが見た地下世界とは!?死後の国からイザナミを救え~ まとめ
『黄泉』とは死の世界。
人間は誰しもが必ず行かなくてはならない場所です。
しかし、黄泉がどんな世界なのかは知る人はいません。
だからこそ、黄泉から帰ってくる(黄泉がえり)という話に人は惹かれるのでしょう。
或いは、あの世(黄泉)に行きたくないからこそ、人間は抗うのかも知れません。
その姿はヨミと戦ったバビル2世にも通じるものがあるのではないかとも思われるのです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
マイベスト漫画は何と言っても山岸凉子の『日出処の天子』連載初回に心臓わしづかみにされました。
「なんでなんで聖徳太子が、1万円札が、こんな妖しい美少年に!?」などと興奮しつつ毎月雑誌を購入して読みふけりました。
(当時の万札は聖徳太子だったのですよ、念のため)
もともと歴史が好きだったので、興味は日本史からシルクロード、三国志、ヨーロッパ、世界史へと展開。 その流れでギリシャ神話にもドはまりして、本やら漫画を集めたり…それが今に役立ってるのかな?と思ってます。
現在、欠かさず読んでいるのが『龍帥の翼』。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』は有名ですが、劉邦の軍師となった張良が主役の漫画です。 頭が切れるのに、病弱で美形という少女漫画のようなキャラですが、史実ですからね。
マニアックな人間ですが、これからもよろしくお願いします。