ディオニソス(バッカス)~愛情と残酷さの二面性を併せ持つ酒神~

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ディオニュソス(メガテン)

ディオニソスという名前は知らなくてもバッカスという名前を聞いたり、見たことがある人は多いと思います。

でも、ギリシア神としてではなく、大人向きのアルコールが入ったチョコレートの名前としてではないでしょうか?

実はディオニソスはお酒に関係のある神なのです。

お酒の神と星座

ディオニソスは人間の娘アリアドネを妻に迎えました。

この結婚についてもいろいろな事情があるのですが、下記で紹介しますね。

彼がアリアドネに贈った冠が北天に輝く冠座となったと言われます。

一等星はゲンマです。

二面性が魅力?凶暴さと優しさを兼ね備えた酒の神

ディオニソスはゼウスと人間のセメレとの間に生まれたと言われています。

母セメレはテーバイ王カドモスの娘でしたが、例によってヘラの嫉妬により、身ごもったセメレは焼き殺されてしまったのです。

ゼウスは我が子を助け、太ももに縫いつけて育てました。

無事に生まれてからも、へラに命を狙われたディオニソスは人間の養親のもとで育てられました。

諸国をさまよい歩く旅の途中、ディオニソスは偶然ぶどう酒の作り方を身につけました。

かれはそれを人間に広めながら旅して歩いたのです。

彼がぶどう酒の作り方を教えた中にイカリオスという農夫がいました。

彼はぶどう酒のおいしさに喜び、村の他の者にも飲ませたのですが、初めて飲んだ者達はひどくよっぱらってしまい、毒を盛られたと勘違いし、イカリオスを殺してしまったのです。

父の非業の死を知ったイカリオスの娘エリゴネも自殺しました。

全てを知ったディオニソスは怒り、村の娘達を狂わせ、自殺に追いやりました。

イカリオスとエリゴネを手厚く葬ったことにより、ディオニソスの怒りが解け、その村はワインの名産地になったと言われています。

【酒を飲むと、抑圧から解放される】というディオニソス信仰が徐々に広まっていきました。

アジアで信者を増やしたディオニソスはギリシアへ戻ります。

ところが、カドモスから王位を継承したテーバイ王ペンテウス(従兄弟にあたります)は彼を弾圧しようとしたため、同族の女達を狂わせ、ペンテウスを引き裂させて惨殺したと言われています。

古代ギリシアの美術品にも酒杯を片手に酔っ払っている姿の石像など、陽気な性格を持っていた神ということが想像できますが、一方で前述のような残酷なエピソードも多々持っている神です。

自分の味方には非常に優しく、手ひどい復讐もしてあげるディオニソス。

反対に自分の敵には容赦ないディオニソス。

ギリシア神話に特徴的な性格の神ではないかと思われます。

そんな残忍なエピソードも多々残っているディオニソスですが、ほんわかする恋物語も伝えられているのです。

彼の恋の相手はクレタ島ミノス王の娘アリアドネです。

彼女はミノタウロス退治に訪れたアテナイの王子テセウスに恋してしまい、兄弟でもあるミノタウロス退治に協力しました。

父と兄弟を裏切った彼女はテセウスの愛を信じ、一緒にクレタ島を離れたのですが、なんとナクソス島でテセウスはアリアドネを置き去りしたのです。

アリアドネはテセウスに利用されただけだったのでした。

故郷から離れ、恋人に裏切られ、たった一人で異境に取り残された娘。

それを哀れんだディオニソスがアリアドネを慰めているうちに恋が芽生えていったと言われています。

そしてディオニソスはアリアドネに美しい冠を与え、めでたく結婚した二人は幸せな日々を送ったそうです。

ディオニソス(バッカス)~愛情と残酷さの二面性を併せ持つ酒神~ まとめ

出生時の過酷さが、ディオニソスの残酷な性格を作りあげたのでしょうか?

その反面、アリアドネや、イカリオス、エリゴネ親子への対応を見ると、愛情あふれる神だったとも思えます。

考えてみれば、アルコールが入ると性格が変わる人は多いですよね。(あまり良いことではないと思われますが)

ディオニソスの性格が繁栄されているのかな、とも考えてしまいました。

  • 2017 05.08
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