いーかりを あーげろ うちゅうーから~♪
たーかく かかーげろー そーのはーたーを~♪
いきなりですが、『アルカディア』と言ったらこの歌です!
歌うのはアニメソングの帝王水木一郎!
松本零士の『宇宙海賊キャプテン・ハーロック』のテレビアニメ主題歌。
主演声優は『ルパン3世』の石川五エ門役で有名な井上真樹夫です。
海賊でありながら、義にも友情にも厚い(熱い?)男ハーロックが乗り回す宇宙船の名前が【アルカディア号】なのです。
「俺は自分の信じるもののために生きる」とか「男なら負けるとわかっていても戦わねばならないことがある」などなどカッコ良すぎる名セリフの数々はアニメファンなら一度は奇異ことがあるはずです。
映画『銀河鉄道999』で鉄郎の危機に颯爽と登場するハーロックの姿にキャーキャー騒いだ女子も多かったはずです。
何回か映画化されたハーロック映画の中で、一番強い印象があるのは昭和57年公開の『わが青春のアルカディア』です。
謎めいたハーロックの若き日が描かれたドラマでしたが、一般的に注目を集めたのは声優として石原裕次郎が出演するということでした。
当時はまだ『太陽にほえろ!』も放映されてしましたから、ギャラは相当高かったらしく「5分の出演に1,000万円以上」と噂されたようです。
石原裕次郎の役は、ハーロックの先祖であるファントム・F・ハーロック2世で、これまた友情に厚い男という設定でした。
彼の起用は話題性とともに、ハーロックのダンディズムと共通するものがあると思われたのかも知れませんね。
アルカディアって?
さて長々とキャプテン・ハーロックについて書いてきましたが、改めて【アルカディア】について考えてみたいと思います。
元々ギリシャ中部にアルカディアという地域がありました。
牧人の楽園として伝えられていき、やがて理想郷と言われるようになりました。
ギリシャは地中海性気候の穏やかな土地で、オリーブなど豊富な資源にも恵まれています。
その生活するにはもってこいのギリシャにアルカディア=理想郷があるというのは、納得できますね。
発音の仕方によって、アルカディア、アーケディア、アーカディアなどとも言われます。
牧人の楽園が理想郷に変わったということなので、当時の人間が考えていた理想郷とはだんなものなのか、想像できるような気がしますね。
穏やかな気候で豊かな資源があり、美しい海と丘陵のある土地…
確かに理想郷のような気がします。
メディアに登場するアルカディア
かなり前の少女マンガですが、歴史マンガに定評のある森川久美には『アルカディアの道』という名作があります。
掲載雑誌の移転に伴い、惜しくも中断されたままですが、世紀末フランス植民地を舞台にした華麗でありながら、切なく、倦怠感あふれる、退廃的なお話で人気がありました。
また若木未生のファンタジー小説『ハイスクール・オーラバスター』シリーズにも『アーケディア』という話があります。
漫画化されたときはかなりの人気で、OAV化されたり、ドラマCDも発売されました。
アルカディア~豊かな資源と穏やかな気候を備えたギリシャの理想郷~ まとめ
ゆめ~は とおーい あるかーでぃあ~♪
『宇宙海賊キャプテン・ハーロック』のエンディングテーマではありませんが、理想郷はあくまでも理想。
例えアルカディアの地にたどり着いても、その途端理想でなく現実になってしまうのです。
だからこそ、人間はどこかにある理想郷を追い求めるのではないでしょうか。
宇宙をさすらうキャプテン・ハーロックのように。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
マイベスト漫画は何と言っても山岸凉子の『日出処の天子』連載初回に心臓わしづかみにされました。
「なんでなんで聖徳太子が、1万円札が、こんな妖しい美少年に!?」などと興奮しつつ毎月雑誌を購入して読みふけりました。
(当時の万札は聖徳太子だったのですよ、念のため)
もともと歴史が好きだったので、興味は日本史からシルクロード、三国志、ヨーロッパ、世界史へと展開。 その流れでギリシャ神話にもドはまりして、本やら漫画を集めたり…それが今に役立ってるのかな?と思ってます。
現在、欠かさず読んでいるのが『龍帥の翼』。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』は有名ですが、劉邦の軍師となった張良が主役の漫画です。 頭が切れるのに、病弱で美形という少女漫画のようなキャラですが、史実ですからね。
マニアックな人間ですが、これからもよろしくお願いします。