セイレーン(神姫プロジェクト)セイレーンは美しい歌声で人々を川や海に引き込む魔女としてよく聞く名前だと思います。

松本零士の名作『銀河鉄道999』にも『サイレンの魔女』という章がありますね。

異質のエネルギーを求めて大宇宙をさすらう暗黒の彗星で、全てを飲み込むブラックホールのような恐ろしい存在でした。

また歌声で人々を水に引きずり込むということから、ライン川の伝説に登場するローレライの魔女とも同一視されることもあるようです。

「セイレーンの歌声に気をつけろ」という意味から警鐘の【サイレン】が生まれたと言います。

今回は彼女について紹介します。

 

美しい声に騙されるな!

セイレーン(モンスト)元々は水の女神やニンフだったと言われるセイレーンは上半身が美しい女性、下半身が鳥の姿をしています。

美しい歌声で船乗りを惑わせ、船を遭難させたり、難波させてしまい、船員を喰い殺す恐ろしい魔女で、彼女がいる小島の近くを通る船は戦々恐々としていたと言います。

セイレーンの声に魅了され、操られてしまうと、無意識のうちに島に上陸して喰われてしまったり、我を忘れて海に飛び込んで溺れたり、死にものぐるいで船を漕がせられ、気がついた途端岸壁にぶつかり波にさらわれてしまったりと、彼女の歌声を聞いた者は逃れる方法が無かったようです。

そんな魔女セイレーンの怖さが船乗りたちの間で噂にならないはずはありません。

命がかかっているのです。

 

オデュッセウスとオルペウスの防衛策

セイレーンどうしても彼女のいる海域を通らなければならない時、船人たちは命を守ろうと厳重な防衛策を立てるようになりました。

例えばトロイア戦争から帰還するオデュッセウス。

彼は部下たちの耳にロウをつめて(耳栓ですね)セイレーンの歌声が聞こえないようにしました。

歌声が耳に入らなければ、惑わされずにすみますよね。

そしてオデュッセウス自身は、部下に命じて船の帆柱に縛り付けてもらったのです。

この様子は西洋絵画の題材として、よく描かれているようです。

耳栓をしていないオデュッセウスには聞こえるわけですから、魅惑的なセイレーンの歌声に「縄を解け!」と半狂乱になって部下に命じますが、部下には聞こえません。

オデュッセウスは縛り付けられたまま、歌声の誘惑に耐えたのでしょう。

やがて船は恐怖の海域を通り過ぎ、オデュッセウスの船は誰一人失うこともなく、無事だったのでした。

また、アルゴー船の場合は、竪琴の名手オルペウスが同行していました。

彼の奏でる竪琴の音色にセイレーンは聞きいってしまい、歌を歌うのを忘れてしまったとか。

そしてアルゴー船はセイレーンの魔手が逃れることができました。

 

アルゴー座と帆座

ちなみにアルゴー船はアルゴー座という星座になりましたが、帆の部分を独立させて帆座になったと言われます。

セイレーンとちょっとですが、関係のある星座なので紹介しました。

 

ハーピーとセイレーンの違い

ギリシア神話では、半人半鳥の怪物には怪鳥ハルピュイアがいます。

英語名のハーピーでもよく知られていますね。

ただし、セイレーンと同じ半人半鳥ですが、ハルピュイアは首から上だけが人間の女で、残りは鳥です。

またぎゃあぎゃあと騒ぎ、人間の食べ物を横取りしたあげく、すさまじい悪臭を残していくという言わば害鳥ですから、美しい歌声が武器のセイレーンのようなロマン(と言っていいのでしょうか?)は感じられませんね。

『ハーピー』山岸凉子

『日出処の天子』『アラベスク』などで有名な漫画家山岸凉子に『ハーピー』という作品があります。

美しい同級生をハーピーと信じ込み、精神を崩していく少年の話ですが、山岸作品だけあって、やはり怖いです。

 

セイレーン~美しい歌声で魅了する恐ろしい魔女~ まとめ

魔女セイレーンは中世頃から下半身鳥の姿ではなく、魚で表現されるようになりました。

これが人魚の原型となったようで、「セイレーンとは人魚なんだ」という意見もあったようです。

確かに人魚には女性(しかも美人)ばかりで、男性の人魚というのは聞いたことがありませんね。

全都道府県にある世界的人気コーヒーチェーンのロゴは「女神」のような女性です。

「これ、人魚でしょ」とよく間違えられるのですが、このキャラクターは人魚ではなく、二つに分かれた魚の尾を持ったセイレーンだそうです。

美しい歌声を持つ女性は魔女とはいいながらも、人間にとって憧れなのかも知れません。