一風変わった名前の巨人が登場します。

彼にはすばらしい愛馬がありました。

それに目を付けた最高神オーディンが何とかして取り上げようと策略を巡らせたのです。

さて、オーディンの最高神でありながら、なんともせこいやり方にフルングニルはどう対応したのでしょうか?

 

フルングニル

種族: 山の巨人
地域: ヨトゥンヘイム

山の巨人一族で、住んでいるのは巨人族の国=ヨトゥンヘイムです。

 

オーディンの策略

フルングニル(ヴァルキリーコネクト)
フルングニル(ヴァルキリーコネクト)

巨人フルングニルは石の頭と心臓を持つとされています。

彼は名馬グルファクシを手元に置いて愛馬として乗り回っていました。

オーディンは、このグルファクシのすばらしさにどうしても自分の物にしたいと熱望し、彼の愛馬「スレイプニルとグルファクシを競走させようではないか」とフルングニルに申し出ました。

自分の愛馬に自信があったフルングニルは即オーディンの言葉に乗りました。

そして2頭の馬が走り始めると次第に騎手も夢中になり、我を忘れて走ったそうです。

ところが夢中になったあまり、フルングニルはハッと気がつくと、神々の住むアースガルドに入ってしまっていたのです。

一説には逃げるオーディンを追いかけたと言われていますが、それさえオーディンの計略だったのではないかと思われます。

グルファクシ(FFXIV)
グルファクシ(FFXIV)

さて、アースガルドへの闖入者フルングニルを神々は歓迎し、宴会を開いて、もてなしてくれたのです。

浴びるほど酒を飲んでいい気持ちになったフルングニル。

前後不覚になり、宵のせいか、どんどん口が悪くなっていったのです。

そしてあろうことか目の前の神々の悪口を言い始めました。

「オーディンの館ヴァルハラを奪ってやる!」だの「シフとフレイヤ以外の神は皆殺しだ」だの、付けに勢いでは済ませられない悪口でした。

さすがに怒った神々は、フルングニルの口を止めようと雷神トールを呼び出します。

しかし、フルングニルは刀1本身につけていない=丸腰でした。

武器を持たない者、しかも泥酔している者を力自慢のトールが倒しても、むしろ卑怯と思われるのではないかということで、日を改めて決闘を行うことにしたのです。

フルングニルが負けたら、グルファクシを差し出すことという条件があったのでしょう。

 

トールとの決闘

フルングニルとトール
トールとの決闘
出典:ウィキペディア

アースガルドとヨトゥンヘイムの国境でトールとフルングニルは対峙します。

トールは愛用の大槌ミョルニルをフルングニルは砥石を相手に投げつけました。

砥石とミョルニルは衝突。

砥石はあっさり割れてしまい、その破片がトールの頭に当たりましたが、雷神に致命傷を与えることはできませんでした。

対するミョルニルは百発百中ですから、一直線に敵フルングニル目がけて飛んで行くと、その脳天をたたき割ってしまったのです。

オーディンがきっかけを作ったトールとフルングニルの決闘は、アースガルドの力持ちトールの勝利で決着が付きました。

ところが、フルングニルもただでは死にませんでした。

ミョルニルによって脳天を割られたフルングニルの大きな体が倒れた時、なんとトールはその下敷きになってしまったのです。

トールって、意外と反射神経は鈍かったんでしょうか?

トールと言えども巨人の下敷きになってはかなりのピンチです。

そこへ助けに来たのがトールの息子で生後3日のマグニでした。

幼子マグニに救い出されたトール。

マグニは「生まれたばかりなのに、よくやった」大絶賛され、その功績によって戦利品の名馬グルファクシをもらうことになったのでした。

元はと言えばグルファクシが欲しさのあまり計略を講じたオーディンでしたが、グルファクシが手に入らなかったことに大いに不満を感じたと言われています。

人間的と言えば人間的なのですが、幼い子ども相手になんとも器の小さい最高神だなあと思ってしまいますよね。

 

エンタメ世界のフルングニル

雷神トールと一騎打ちを演じたフルングニルは巨人族の中でも強大なパワーの持ち主だったようです。

でなければトールも一騎打ち仕様とは思わなかったでしょう。

フルングニルは巨人族で戦闘的な性格なので、氷属性の強敵として登場することが多いようです。

ラグナロクオデッセイ

北欧神話にちなんだ『ラグナログオデッセイ』ではボスモンスターとして登場しますが、なかなかの強敵で倒すのが難しいと言われています。

フルングニル(ラグナロクオデッセイ)
フルングニル(ラグナロクオデッセイ)

 

フルングニル~名馬スレイプニル追うグルファクシ~トールとの決闘 まとめ

よく「自分が欲しいモノのためには手段を選ばない」と言われますがオーディンの行動はまさにそれですね。

回りを巻き込む、とてつもなく迷惑なオーディンの欲望。

フルングニルは言わばその犠牲になったと思います。

そう考えると同情してしまいませんか?

ラグナログまで生き残っていたら、オーディンを追い回して斬りつけたのではないかなんて想像してしまいます。

SIYA

最後まで読んでくださってありがとうございます。
マイベスト漫画は何と言っても山岸凉子の『日出処の天子』連載初回に心臓わしづかみにされました。

「なんでなんで聖徳太子が、1万円札が、こんな妖しい美少年に!?」などと興奮しつつ毎月雑誌を購入して読みふけりました。
(当時の万札は聖徳太子だったのですよ、念のため)

もともと歴史が好きだったので、興味は日本史からシルクロード、三国志、ヨーロッパ、世界史へと展開。 その流れでギリシャ神話にもドはまりして、本やら漫画を集めたり…それが今に役立ってるのかな?と思ってます。

現在、欠かさず読んでいるのが『龍帥の翼』。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』は有名ですが、劉邦の軍師となった張良が主役の漫画です。 頭が切れるのに、病弱で美形という少女漫画のようなキャラですが、史実ですからね。

マニアックな人間ですが、これからもよろしくお願いします。