モンストゼウス獣神化全知全能の神ゼウス。

この世のあらゆるもの支配する絶対的な王者。

古代ギリシア人々は翻弄されながらも、彼への畏敬を失うことはありませんでした。

数多い人間界の女性との恋愛、トロイア戦争の原因となった身勝手な理由-人間が増えすぎたから減らそう-そんな人間にとって理不尽な運命を押しつけられても、なおかつ彼は最高神であり続けたのです。

 

オリンポス神族のリーダーたる絶対神

ギリシア神話ではゼウスは主神とされています。

全知全能の神であり、天候を自由自在に操る天空の支配神でもあると言われます。

その手には、ケラウノスという雷霆(らいてい)が握られており、気に入らない者に投げ当ててて殺してしまうこともあります。

威力はすさまじく、宇宙さえも消し去る力があるとも言われているのです。

ゼウスは星で言うと、木星を司るとされ、その名の由来にもなっています。

ラテン語読みでゼウスはユピテル、ジュピターとも言いますね。

『ジュピター』はホルストの名曲に日本語の歌詞をつけ平原綾香が歌い、大ヒットとなったことは記憶に新しいと思います。

ビックリマン

スーパーゼウスゼウスといえばこれ!

ビックリマンシールですよね。

ロッテの食玩『ビックリマンシリーズ』でシールがほしい為に商品を買ってチョコレート菓子を捨てるという小学生が社会問題になるほどの人気を誇った「天使VS悪魔シール」シリーズの看板キャラクターとして登場しました。

類稀なる指導力と戦闘力をもつ天聖界のヘッドだが、お金と女の子に弱いというお茶目なキャラクターとして描かれています。

モンスト

モンスト神化ゼウスモンストにおいてもゼウスは初期からの人気キャラクターです。

天空神 ゼウス(進化)、光緋神 フレアゼウス(神化)、天邪神 ダークゼウス(神化)、聖火神☆ゼウス(神化)があり、3タイプもの神化が選択できるメインキャラクターとして人気がありました。

貫通、友情コンボが爆発なことから当時強いと評価されていた「アーサー」と相性が良かったのが印象的ですが、補助的な役割が多かったともいえます。

爆絶降臨が登場してからは、すっかり使用頻度が減りましたが、全知全能の最高神ゼウス(獣神化)の登場により再び脚光を浴びる切欠となりました。

旧約・女神転生

ゼウスの3身合体(旧約女神転生)『旧約・女神転生』は女神転生ⅠとⅡをカップリングしたSFC(スーパーファミコン)用ソフトとして発売されました。

ファミコン版の『女神転生Ⅱ』では、バエル城でカエルになったバエルを見逃すことで魔神バアルを仲間にできるイベントが発生しましたが、『旧約・女神転生』ではカエル(バエル)にとどめをさすことで、後に魔神「アルテミス」「アポロン」「レト」を仲魔にすることがでるというイベントが追加されました。

魔神ゼウス(旧約女神転生)更にこの「アルテミス」「アポロン」「レト」を3身合体させることで最強の魔神「ゼウス」を仲間にすることができるという裏技的な要素で登場しています。

イベント条件を満たしていないと出現しないことからか、ステータスは強力で、ファミコン版『女神転生Ⅱ』を攻略した人も『旧約・女神転生』の魔神ゼウスが欲しいために再度がんばった人も多いのではないでしょうか。

また、女神転生シリーズ~輪舞曲(ロンド)~ではボスとしてゼウスが登場しています。

 

雷霆ケラウノス

ケラウノス古代の人々は『雷』を神の発する矢のようなものと考えていました。

凄まじい威力を発揮する雷はゼウスの武器としてぴったりと思われたことでしょう。

キュクロプスとい鍛冶師でもある巨人神が鍛え、作りあげたケラウノスの威力は絶大で、ゼウスが使うと、世界を一撃で滅ぼす程だったそうです。

ギリシア神話では巨大な蛇テューポーンを倒すために使用されました。

ゼウスの武器ですが、時には正妻ヘラ、戦神とよばれる娘のアテナは使用を許されることがあったと言われています。

形状は不明ですが、絵画では密教法具の三鈷杵のように両端が三叉に分かれている武器として描かれることが多いようです。

雷霆ケラウノスは地球どころか、全宇宙も焼き滅ぼす力があるという説もあり、まさに最終兵器と言えましょう。

もちろんこれは架空の武器ですが、他の神話(北欧神話やケルト神話など)を含めた中でも最強かも知れません。

モンスト

モンストにもケラウノスは登場します。

ゼウスのストライクショットは、ケラウノスサンダーといい、触れた敵に雷のメテオを落とすという強力なSSとして描かれました。

光緋神 フレアゼウス(神化)のイラストで左手に持っているイカズチが「ケラウノス」でしょう。

DQX

ドラクエでは魔槍ケラウノスという槍の武器として登場しました。

FF11

ファイナルファンタジーで登場するケラウノスは両手棍武器でした。

グラブル

ケラウノス(グラブル)ブランブルーファンタジーでもケラウノスは登場しています。

グラブルでのケラウノスは「ケラノウス・レプリカ」→「ケラウノス」→「ケラウノス・リビルド」→「ケラウノス・ウヌ」と強化していく杖です。

スキルは「雷鳴の轟き」といういかにもケラウノスらしい仕様ですね。

 

鷲座

鷲座夏の夜空に輝く鷲座。

日本では彦星のある星座として有名です。

この鷲座の成立にもゼウスが関わっています。

諸説はありますが、ゼウスの雷霆を運ぶ黒い鷲のことを指すとも、ゼウスが惚れた美少年(美しい者は男女構わず手を出していたとか)ガニュメデスを連れ去るために鷲と変身して自分の姿を星座にしたとの伝説があります。

今では《鷲はゼウスの使いで、下界からの情報を天界にもたらしてくれる》といわれているようです。

鷲座(イーグル)の魔鈴(マリン)

イーグルのマリンゼウスとは関係ないのですが、鷲座といえばイーグルのマリンを覚えているでしょうか?

そう、聖闘士星矢の主人公・星矢の師匠、女聖闘士マリンさんです。

白銀聖闘士として登場したマリンさんですが、その後も星矢たちを支える重要な役割を担うキャラクターでした。

同じ女聖闘士であるシャイナさんとはライバル関係でしたね。

後半になると女らしさも垣間見え、仮面の中の素顔が気になったのは私だけではないはずです。

しかし、女聖闘士は素顔を見られたら、その相手を殺すか、愛すかしかないのです。

それが聖闘士(セイント)の掟。

しかし、『聖闘士星矢Ω』に登場する鷲座の鱗衣をまとうアクィラのユラは女聖闘士の掟に縛られず、自らの本心と向き合うことで仮面を外しています。

女性キャラクターが欲しかったせいか、ここにきて設定を変えてきたのが笑えますね。

 

ゼウスの誕生

ゼウス神殿では、そんなゼウス誕生について紹介しましょう。

ギリシアの中部にそびえる標高約2,900メートルのオリュンポス山。

ギリシア国内最高峰のこの山は古代から神の住まう山と言われていました。

人間の立ち入りを拒む高い山の奥に12の神々が住んでいるとされていたのです。

人々は彼らを【オリュンポス12神】と呼び、恐れながらも崇め、神々のもたらすその恩恵にあやかろうとしました。

ゼウスの誕生は父クロノスから疎まれ、その誕生は母レアが必死に隠そうとしました。

なぜか、それはギリシア神話の成り立ちまでさかのぼる逸話があるのです。

原初、母なる大地=ガイアが誕生しました。ガイアは天空=ウラヌスを産みました。

そしてガイアとウラヌスが交わり、クロノスやレアを初めとするティターンと呼ばれる巨人族を産み落としたのです。

ところが、ガイアは次第にウラヌスを疎みはじめ、クロノスに父を殺すようけしかけました。

母親の頼みに従い、クロノスは父ウラヌスの男根を切り落とし殺しました。

その瞬間ウラヌスはクロノスに呪いの予言を放ったのです。

「おまえが父を殺したように、おまえの息子がおまえを殺すだろう」と。

クロノスはその予言におびえました。

姉妹であるレアとの間に次々と子どもが生まれたのですが、子どもを片っ端から飲み込んでしまったのです。

せっかく産んだ5人の子どもを飲み込まれ、悲しみのレアは母であるガイアに助けを求めました。

ガイアの助言により、クレタ島でゼウスを出産したレア。

そこへ乗り込んできた夫に、赤ん坊といつわり、布にくるんだ石を渡したのです。

何も気がつかないクロノスは、我が子と信じて飲み込みました。

そして災いの根を絶ったと安心していたのです。

石と赤ん坊を間違えることがあるのか-神話ですから、そこはつっこまないでおきましょう。

クレタ島でレアやガイア、ニンフ達の庇護の下、ゼウスは父に存在を知られることもなく、成長していきました。そして、父クロノスを倒すために立ち上がったのです。

 

大戦争ティタノマキア

ティタノマキアゼウスはまず、父の頭を殴りつけ、彼に飲み込まれていた兄弟、ヘスティア、デメテル、ヘラ、ハデス、ポセイドンを助け出しました。

味方を増やした彼はオリュンポスに集った神々のリーダーとなり、クロノスが指揮するティターン族に戦いを挑んだのです。

《ティタノマキア》と呼ばれるこの大戦争は、実に10年の長きに亘りました。

ちなみに、ゼウスが黒幕と言われるあの有名な《トロイ戦争》も10年続いたんですよ。

さて、ゼウスが統べるオリンポス族と、クロノスがリーダーのティターン族との戦いは膠着状態となり、なかなか決着がつきませんでした。

そこへ登場するのが大地母神ガイア。

孫のゼウスに肩入れしていた彼女は、アドバイスを与えます。

奈落(地底)に閉じ込められている一つ目の巨人、キュクロプスの力を借りなさい、と。

祖母の言葉に従ってキュクロプスを解放したゼウス。

その恩を果たすべく、巨人達はゼウスに雷霆をはじめとした様々な神器を授けたのでした。

強力な武器を手にしたゼウスは、遠慮なく父親を倒しました。クロノスがその父ウラヌスから授かった予言は的中したのです。

そして、ゼウスは晴れて神々の頂点に君臨する神になりました。

全知全能の神であり、無敵の武器=雷霆を持ったゼウスは、ゲームやアニメなどエンタメ分野でも色々なところに登場するようです。

私などは『ビックリマン』のブラックゼウスを連想してしまうのですが、ゼウスという名ではなくても、ジュピターというキャラはよく出てきます。

有名なのは少女アニメ『美少女戦士セーラームーン』でしょう。

その名前ズバリのセーラージュピターという少女戦士が登場します。

身長の高い、見かけはマニッシュなタイプだけど中身は女の子といった少女が、雷を武器に敵と戦います。

この少女が雷撃を武器としているのは、ゼウスの異名であるジュピター=木星の加護を受けているからでしょう。

 

女好きゼウス

ゼウスとヘラギリシア神話の中に登場する神々の中で、一番恋多き男神はゼウスです。

彼は知恵の神メティスを最初の妻にしましたが、彼女が男神を産むとゼウスの地位を脅かすと予言されたため、妊娠していた彼女をまる飲みにしてしまったのです。

このあたり「因果は巡る」という気がしますね。

ところが、やがてゼウスはひどい頭痛を訴えるようになりました。

あまりに痛いので、自分の息子である鍛冶の神ヘパイトスに斧で頭を割ってくれ!と頼んだのです。(死ぬぞ、と思ったアナタ、これは神話ですからね)

割ったゼウスの頭から飛び出したのは知恵と戦いの女神アテナでした。男でなかったことに安心したゼウスは、アテナをそれはかわいがったそうです。

アテナもアニメキャラとしては有名ですね。

『聖闘士星矢』では文字どおり戦いを引きいる女神、『アリオン』でもまっすぐに戦う女神として登場していました。

ちょっと知名度は低いかも知れませんが『超時空世紀オーガス』に登場する生真面目な美少女を連想する方もいらっしゃると思います。

さて、ゼウスがメティスの次の妻に選んだのは、法の女神テミスでした。

ゼウスとテミスとの間には運命の女神モイライなどが生まれています。

ちなみにドラマの裁判所シーンでは天秤を持った女神像が登場しますが、法の公平さを意味する天秤を持つテミスの像です。

ゼウス最後の正妻は姉妹のヘラです。

彼女については別章を読んでくださいね。

【妻】は一応3人ですが、ゼウスには山ほどの【愛人】がいました。

「人々を導くためには、愛のすばらしさを教えなければならない、だからこそ多くの女性と愛を語るのだ」というゼウスの言葉を何かで読みましたが、こじつけもいいところですよね。

 

ギリシア世界の父

ゼウスゼウスには沢山の愛人がいましたが、恋愛にうつつを抜かせるのは戦争のない平和な時ですね。

彼は平和を恋愛という形で満喫していたとも言えるでしょう。

目に付いた美しい女神、人間の美女、美少年(!)などを手に入れるため、いろいろなものに変化して近づいたそうです。

白い雌牛に化け少女エウロペをさらい、白鳥に化けて人妻レダを誘惑し、金の雨に化けて高い塔に降り注ぎ王女ダナエに近づき…と目的のためには手段を選ばないとはこのことか、と思うほどあらゆるものに変化して思いを遂げるのです。

このようなとんでもないエロ男の一面を持つゼウスですが、その権力が揺るがないのは、いざとなれば神々の王として、敵を打ち倒す力を持ち続けているからです。

一度、ヘラやアポロンたちがゼウスを追放しようとクーデターを計画しましたが、すぐに発覚し、反乱者達はひどい罰を受けたそうです。

それ以後、オリンポス族のゼウスへの反逆はありませんでした。

ゼウスは常に絶対的な存在として恐れられ、崇められていたのです。

ひょっとしたら、数多い女性たちとのエピソードも、ゼウスの力にあやかりたいという人間達の思いから生まれたのかも知れません。

ゼウスの子孫というと箔がついたらしいです。

ゼウスの【愛人】の子として有名なのは、オリンポス12神の中のアポロン、アルテミスの双子を始めとして、メデューサ退治、アンドロメダとのロマンスで有名なペルセウス、勇猛な英雄だけど筋肉バカとも呼ばれるヘラクレスなどがいます。

ギリシア神話を彩る神々や英雄は、ほとんどがゼウスの血を引くといっても過言ではないのですね。

 

ゼウス~雷霆ケラウノスを操るオリンポス神族のリーダー~まとめ

【全知全能の神】は神話によって呼び名が異なります。

しかし、どんな神話でもゼウスのような「人間くさい」神はいないのではないかと思います。

女性を追いかけ、ふられて意趣返しをしたり、悲しみに沈んだり、怒りのあまり都市を滅ばしたり…

力があるからこそ影響も多大ですが、我々現代の人間も同じようなことを感じたことはあるはず。

精神的に人間に近いからこそ、ギリシア神話の神々は今でも人気があるのだと思います。