ツクヨミ(モンスト)【月を読む命=神】なんとも綺麗な名前ですが、この神は知名度が低く、天照大神(あまてらすおおみかみ)や須佐之男命(素戔嗚尊=すさのおのみこと)と兄弟とは言え、それを知っている人も少ないようです。

ただし、マンガなどでは影のある美青年として描かれることが多いようですよ。

 

華々しい姉弟

ツクヨミ(パズドラ)妻イザナミを亡くしたイザナギは黄泉に向かい、イザナミを連れ帰ろうとします。

しかし、変わり果てたイザナミの姿に恐怖した夫は狼狽して逃げ帰り、地上で穢れを落とそうと禊ぎをしました。

そのとき生まれたのが三貴子と呼ばれる重要な神々-すなわち天照大神、須佐之男命、そして月読命です。

天照大神については今さら説明する必要もありませんね。

伊勢神宮の祭神として、現代に至るまで国民の尊崇を集め、江戸時代には「お伊勢参り」が一大ブームになったほど人気のある神です。

太陽の神として、人々を照らし、導いてくれる神と思われていました。

明治時代の平塚雷鳥が「原始、女性は太陽であった」と言ったのは、天照大神を意識していたからでしょう。

スサノオは乱暴者として有名ですね。

今なら「少年のまま、体だけ大人になった」と言われそうな、自分の感情に正直と言えば良いですが、要するに考え無しのその場の感情で行動してしまう男でした。

神殿に汚物を巻き散らかしたり、天照大神の作っていた田の畔をめちゃくちゃにしたり…

何がやりたいのかわからない弟の行動を、偉大な姉は最初の内は大目に見ていたそうです。

ところがとんでもないことをしでかしました。

ツクヨミ(ペルソナ4)スサノオは真剣に機織りをしている姉(天照大神)の機織り女の部屋になんと天斑馬という皮を剥いだ馬の死体を放り込んだのです。

ショックを受けた機織り女は死んでしまいました。

それに怒った天照大神は天の岩戸に隠れてしまいました。

その後の展開は有名ですね。

こんな賑やかな活動をする姉と弟に比べて、ツクヨミは一体ナニをしたのでしょう?

 

ツクヨミのお仕事

ツクヨミ(神姫プロジェクト)名前の通り、【月の神】であり【夜の国を統治する】とされています。

また「月を読む=月齢を読む」ということで、暦に関係したことから、人間生活に関わる農耕や漁業の神とも思われてきたようです。

月は太陽とともに田植え、稲刈りなどの農耕作業の区切り時期や、魚や獣の産卵期、発情期などを知らせてくれる重要な星ですからね。

さて、ツクヨミについては重要なエピソードが『日本書紀』に載っています。

あるとき天照大神は弟に命じました。

「保食神(五穀豊穣の女神)の元に行き、食料をもらってくるように」

姉の命に従い保食神のもとに行ったツクヨミでしたが、このとき保食神は、自分の体から山海の珍味を取りだして月読命をもてなしたのです。

体からと言うことは、口からだけではなく、尻からも…ということです。

その場面を目撃した月読はおぞましさに怒り、「汚らしい」と女神を斬り捨ててしまったのです。

するとその死体から、牛馬や蚕、五穀などが生まれました。

保食神は【食を保つ=食を作り出す】神だったようです。

しかし、弟の蛮行を怒った天照大神は自分とツクヨミとを離ればなれにしてしまったのでした。

そのために、天照大神が治める昼と月読が治める夜とが生まれたのだと言われています。

『月読』 (山岸凉子)

月読(山岸凉子)ちなみにこのエピソードは山岸凉子の『月読』で漫画化されています。

神経質とも言える細身の美形月読、豊満な肉体で意外と策士な天照大神、子どもっぽく姉に甘え好き勝手なことをする少年と思わせて実は腹黒い素戔嗚尊。

姉と弟がとても仲が良く、疎外感を覚える月読は何とかこの中に入りたいと願うのです。

それを知った天照大神はわざと保食神のもとへ月読を使わします。

月読が保食神を殺してしまうことまで計算した上でのことでした。

それだけではありません。

実は天照大神と素戔嗚尊は姉弟以上の関係で…

という山岸作品らしい展開のマンガでした。

姉に利用されたことを知り、絶望する月読の表情が悲しくもまた美しいのでした。

 

月読命【ツクヨミ】~保食神を斬ったことで昼と夜が生まれた~ まとめ

月読(メガテン)あまりにも煌びやかで華々しい存在が身近にいるとどうしても影になってしまう者が出て来ます。

月読はその名の通り、太陽の影になった存在でした。

でも、それは案外本人の希望するところではなかったかな…

なんて思うのです。

昼の月がぼんやりとして見えないように。