アースガルド最高神オーディンの愛馬として何度もその名が登場したスレイプニルを紹介します。

8本の脚を持つすばらしい馬で、地上、天空、地底まで駆け巡ることができました。

しかし、スレイプニルの誕生には意外な背景があったのです。

 

脚を8本持つ神馬スレイプニル

種族: 神馬
地域: アースガルド
別名: 神界一の駿馬、オーディンの愛馬など

スレイプニル(FF14)
FF14

スレイプニルには【滑走するもの】の意味があるそうです。

その名の通り、この世に存在するどんな駿馬よりも速く走ることができ、しかもそのスピードは凄まじく、空をも飛べたと言われています。

北欧神話の9つの世界はもとより、あらゆる世界に行くことのできる能力があり、死者の国すらひとっ飛びで行くこともできたそうです。

まさにオーディンの愛馬にふさわしいスペックを備えていた馬と言えましょう。

また、スレイプニルは神馬族となっていますが、ここではその姿から魔獣族に分類します。

スヴァジルファリ

昔、神々と巨人達の住処が明確に別れていなかった頃、二つの世界の壁を作ってやろうと申し出た巨人がいました。

彼は1頭の巨人の馬を使い、順調に仕事を進めていたのです。

その馬の名前がスヴァジルファリでした。

ところが油断したのか、壁の完成まであと一歩のところでこの馬が逃げ出してしまったのです。

原因は1頭の牝馬でした。

こき使われてくたびれ果てていたスヴァジルファリは誘惑に負けて、彼女を追いかけていったのです。

後にこの牝馬が生んだのがスレイプニルでした。

詳しくは後述しますが、この牝馬はロキが変身したものでした。

グラニ

別章に登場する英雄シグルズの愛馬として有名です。

スレイプニルの子孫なので、勇敢で火を恐れず、炎すらも飛び越えたと言います。

 

スレイプニルの母?ロキは女だった?

スレイプニル(神姫プロジェクト)
神姫プロジェクト

ある日、どんな敵でも侵入できない頑丈な壁をアースガルドに建ててやろうと申し出た巨人がいました。

敵の侵入が多かった時期ですから、願ってもないことと、この言葉にオーディンを始め神々は喜んだのですが、巨人は仕事の報酬として「太陽と月に加えて女神フレイヤを俺の妻によこせ」と要求したのです。

太陽と月が無くなればアースガルドは闇に沈みます。

また、輝く美の女神フレイヤがいなくなっては精神的にも暗闇に包まれてしまいます。

神々達は散々悩んのですが、結局は「おまえが期限まで、誰の手助けも受けず、壁を建てることができたなら、望みの報酬を与えよう」という条件で、巨人の申し出を受入れることにしました。

この条件を提示したのは他でもないロキだったのです。

神々達との契約が成立しました。

巨人が「この馬だけは使わせてくれ」と言ったスヴァジルファリは夜昼無く働く馬でした。

最初は機嫌までは無理だろうと高をくくっていたオーディン達も、スヴァジルファリの働きに内心では困ったことになったと感じていたようです。

さて、約束の期限を3日後に控えた夜になると壁はほとんど完成しました。

巨人は安心して寝入っていましたが、スヴァジルファリは一心に壁の材料である岩をその背に積んで黙々と働いていたのです。

そこへ1頭の美しい牝馬が出現しました。

スヴァジルファリはこの牝馬に一目で心惹かれ、任務を忘れて彼女を追いかけたのです。

翌日作業場にやってきた巨人は愛馬の姿がないのに青くなりました。

必死になったあちこち探し回ったのですが、スヴァジルファリは見つからなかったのです。

愛馬が失踪した巨人は、約束の期限までに壁を完成できませんでした。

当然報酬は無しです。

オーディン達は巨人への報酬を踏み倒したと言っても良いでしょう。

スヴァジルファリは主人の窮状など知らずに、牝馬と2日2晩野山を駆け巡り、アバンチュールを楽しんだようです。

実はこの牝馬はロキが変身したものでした。

自分の提案でアースガルドが危機になりそうだと他の神々から言われ、何とかしようとスヴァジルファリを仕事場から引き離したのです。

牝馬に変身したロキはスヴァジルファリとの間に8本の脚を持つ馬を生みました。

その馬を最高神オーディンに献上したのです。

この馬がオーディンの愛馬スレイプニルでした。

 

冥界と関係の深いスレイプニル

【オーディンの愛馬】【世界一の駿馬】などの輝かしい別名がありますが、実はスレイプニルには死者の世界とのつながりも強く見られるのです。

8本脚はスレイプニルの大きな特徴ですが、これは棺桶を担ぐ4人の人間の足をモチーフにしたと言われますし、灰色の毛並みも死の国との関係を暗示しているとも思われているのです。

そしてスレイプニルの母ロキは、何度も紹介したように、世界の終わり=ラグナロを引き起こした張本人ですし、彼の子どもの一人は冥界の女王ヘルです。

ロキの血縁であるスレイプニルが死者の世界と密接な関わりを持っていても何も不自然なことはありませんね。

もっと言えば最高神オーディンにも死神の側面があります。

彼の愛馬レイプニルは、敵を倒す=死の世界に送り込む恐るべき兵器とも言えるでしょう。

スレイプニルがゲームなどでは兵器の名前に使用されることもあるようです。

 

スレイプニル~巨人の馬とロキの子、8本足をもつオーディンの愛馬~ まとめ

巨人族の愛馬スヴァジルファリを父に、ロキを母として生まれたスレイプニル。

何とも複雑な出生の持ち主ですが、主人となったオーディンには忠実で、生みの母ロキを敵としてラグナログでは共に戦い、倒れたと言います。

それにしても、馬に変身して交わり、子馬を産む…苦笑するようなロキの行動ですが、それだけのことをする力があったということは、ロキはアースガルドの神々にとって計り知れないほど恐ろしい存在だったことの証ではないかと思います。

SIYA

最後まで読んでくださってありがとうございます。
マイベスト漫画は何と言っても山岸凉子の『日出処の天子』連載初回に心臓わしづかみにされました。

「なんでなんで聖徳太子が、1万円札が、こんな妖しい美少年に!?」などと興奮しつつ毎月雑誌を購入して読みふけりました。
(当時の万札は聖徳太子だったのですよ、念のため)

もともと歴史が好きだったので、興味は日本史からシルクロード、三国志、ヨーロッパ、世界史へと展開。 その流れでギリシャ神話にもドはまりして、本やら漫画を集めたり…それが今に役立ってるのかな?と思ってます。

現在、欠かさず読んでいるのが『龍帥の翼』。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』は有名ですが、劉邦の軍師となった張良が主役の漫画です。 頭が切れるのに、病弱で美形という少女漫画のようなキャラですが、史実ですからね。

マニアックな人間ですが、これからもよろしくお願いします。