ヘラクレス12の試練に登場する水蛇ヒュドラ。

頑強な肉体を持つ激情家ヘラクレスが倒した水蛇とは一体どんな生物だったのでしょうか?

 

ヒュドラの誕生

ティターン族でも怪物中の怪物、テュポーンとエキドナの子どもで、ヘラクレスと戦わせるために、ヘラが育てたと言われています。

ヘラクレスはゼウスが人妻アルクメネとの間に作った子どもです。

アポロンを始め、ゼウスが浮気相手との間に作った子どもに激しく嫉妬するヘラですが、ヘラクレスへの憎しみは異常とも言える気がします。

 

様々な異説があるヒュドラの姿形

ヒュドラ(モンスト)ヒュドラは巨大な胴体に9つ(5から100までの異説がある)もの首を持っている怪物です。

100もの首があったらとんでもないですね。

漫画やゲームの世界では様々な姿で描かれています。

さて、そんな異説があるヒュドラですが、別名はそのものズバリ『九頭竜』と言います。

九つの頭と書くのですからヒュドラの首の数は9つという説が一般的なのかもしれません。

また、近畿地方に同じ名前の河川がありますが、それは川が氾濫して竜のように暴れることにちなんで名付けられたと聞いたことがあります。

日本の武勇伝の中でも源氏の祖といわれている多田満仲が矢を放って倒したのも『九頭龍』という名の怪物でした。

 

ヒュドラの能力

ギリシア神話のヒュドラは1本の首を切り落としても、そこから新しく2本生えてくるという厄介な能力を持っていたとか。

ただし、真ん中の一つの首だけは不死であったそうです。

またその息と血は猛毒を含んでいたとされます。

D&Dプレイヤーだった筆者としてはドラゴンブレス(龍の息)をイメージしてしまいます。

ゴジラをイメージする方も多いかと思います。

とにかく危険な怪物であったことは間違いないでしょう。

絵画などでは前足と後ろ足が付いていて、翼もある姿で描かれたものもあります。

それにしても、それだけ首が増えたら、目も増えるわけですから、どこに焦点を当てるべきか悩んだりしないのかと思ってしまいますね。

 

ヘラクレスとの戦い

さて、ヘラが一番憎しみをぶつけるヘラクレスですが、彼がヒュドラと戦うことになった訳は別章で紹介したとおり、ヘラの術により妻子を殺してしまったヘラクレスが贖罪として試練を受けることになったためでした。

始めからヘラの意志によって動かされていたとも言えます。

ヒュドラはアルゴス郊外のレルネの沼に棲息していると言われていました。

自分の身体能力には大いに自信があるヘラクレスですが、相手はヒュドラ。

毒を持つ巨大な水蛇です。

さすがに一人では無理と考えたのか、甥をアシスタントに呼びました。

まず猛毒を避けるために、ヘラクレスは口や鼻をおおいました。

そしてヒュドラの巣へ火の付いた矢を打ち込んだのです。

何せ目標となる首の数が多いので、おもしろいほど矢が的中したことでしょう。

そして次々と首を切り落とすヘラクレスですが、切ったそばから生えてきます。

しかし、甥がヒュドラの首の切り口を順番に焼くと、新たな首が生えてくる隙はありません。

叔父と甥の連携により、再生能力があった首は全て落とされました。

唯一不死だった真ん中の首は、その上に大きな岩を置いて地中に封じたのです。

ヘラクレスの独力でなかったとは言え、恐ろしい怪物を退治したことで彼の名声は上がったことでしょう。

また、ヒュドラとの戦いをオリンポスから眺めていたヘラは、ヒュドラの援軍として大カニを送り込みました。

しかしヘラクレスはこれを踏みつぶしてしまったそうです。

ヘラの怒りがますます増大していったのは容易に想像できますね。

 

海蛇座

ヘラはヒュドラの努力を認めて、天に上げ星座としました。

これが海蛇座です。

またヘラクレスに踏みつぶされたカニも天に上げ蟹座にしたそうです。

自分のために戦った者にはちゃんと応えてくれるヘラの誠意ある一面がわかりますね。

 

ヒュドラ~猛毒を持つ水蛇の怪物の頭はいくつなのか?~ まとめ

ヘラクレスに退治されてしまった水蛇ヒュドラ。

これだけでは単なる怪物ですが、女神ヘラの意志に従い、ヘラクレス相手に奮闘したことは称えて良いのではないかと思います。

また八ッの頭を持つ怪物としては日本には八岐大蛇がいますし、ヒュドラの不死でない頭も八ッです。

『ゴジラ対ヒュドラ』なんて映画があったら、怪獣王ゴジラはどう戦うのか、興味があるところです。